国立新美術館のハプスブルク展を観てきました
六本木の国立新美術館で展示されている「The ハプスブルク」を観てきました。ハプスブルク家は13世紀から栄えて長く欧州に君臨した王家で、いまのオーストリアやハンガリーにあたる地域を支配してきました。展示されている多くの美術品を観ると、その繁栄の様子が想像出来ますね。
11歳のマリア・テレジアの肖像画は、可愛いが高貴で隙もなく、11歳ながら絵のこちら側に居る観客を睥睨し圧倒しています。こちらを振り向いた皇妃エリザベートは大きなカンバスに描かれ、貫禄たっぷりでした。エリザベートは、モーツアルトの歌劇「魔笛」の夜の女王のモデルであったそうです。初めて知りました。そう言われると確かにその表情は得意げで、民を思いやるというよりは自身の地位を謳歌しているように見えました。
マリア・テレジアはフランスに嫁がせたけど不幸な娘マリー・アントワネットの境遇を思いやり、彼女が書いた手紙にもその気持ちが表れていたといいます。余談ですが、マリー・アントワネットは「パンがなければケーキを食べればいいわ。」なんて言ってないそうです。それはルイ14世の妃が言ったのを彼女が言ったように誤解されたのだと。
フィリッペ2世の甲冑も展示されていました。つま先まで鎧です。これがベルディの歌劇「ドン・カルロス」に登場する、あのフェリッペ2世のものなのか・・・と。歌劇に登場する彼は、悩み多き孤独な王ですが、甲冑には威厳があり、そんな悩みなどみじんも感じさせない、まさに偉大なスペインの王のものでした。
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