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2011年3月

2011年3月 8日 (火)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第9章

10.   戦略、目標、優先順位、仕事の割り振り

(1)   マーケティング目標

  マーケティング成果をあげるためには以下の諸項目についての目標が必要になる。

a.  既存の市場における既存の製品やサービス

b.  製品、サービス、市場などにまつわる過去との決別

c.   既存市場の新しい製品とサービス

d.  新規市場

e.  流通組織

f.   サービスの基準と成果

g.  与信の基準と成果など

  マーケティング目標を決めるために、以下の2つの重要な土台が必要である。

a.  集中化についての意思決定

·  目標は「戦略」であり、集中化の判断は「方針」であり、いわばどの土俵に上がるかという判断である。

·  集中化戦略は大きなリスクが伴うため、市場の動向や変化を睨みながら繰り返し検証しなくてはいけない。

b.  市場での地位をめぐる判断

·  市場シェアの小さい企業はいずれ片隅に追いやられる。かと言って1社だけが君臨すると競争が損なわれて市場の拡大が鈍るため、それもマイナスである。

·  市場で目指すべきは、最大ではなく最適な地位である。

(2)   イノベーション目標

  あらゆる企業は、主に3つのイノベーションに関わる

a.  製品イノベーション :製品やサービスのイノベーション

b.  社会イノベーション :市場や顧客行動、顧客価値のイノベーション

c.   マネジメント・イノベーション :製品やサービスを開発し、市場に届けるための多彩な技能や活動のイノベーション

  イノベーション目標設定するうえでは、

a.  マーケティング目標を達成するためにはどのようなイノベーションが必要かを考え、

b.  事業と活動領域における技術の進歩にもとづく動きを、今後起きそうなものを含めて評価しなければならない。

(3)   人的資源目標、(4) 財務資源目標、(5) 物的資源目標

  このうち、人的資源と資本は「マーケティング系の分野」といえる。すなわち企業は雇用機会と投資機会をマーケティングする。

a.  人的資源 :求める人材を惹きつけ、つなぎとめておくためには、仕事はどのような条件を満たしているか、労働市場ではどのような人材が得られるか、人材に振り向けもらうために何をする必要があるか。

b.  資本 :当社に投資してもらうには、どのような形態が望ましいか、必要な資本を確保しておくためには、銀行融資、長期社債、株式などどんな形態がよいか。

(6)   生産性目標

  土地、労働力、資本の3つのそれぞれについて、そして全体について生産性の目標が必要。

a.  いくつもの尺度を用いて、3つの生産要素全てを網羅する。

b.  かりに誤ったトレードオフにより、ある要素の生産性を上げるために他を犠牲にするようなことがあれば、全体の生産性は悪化する。

  定量的目標~貢献価値 :総売上高から原材料・サービスへの対価を差し引いた金額。

  定性的目標~組織構造、知識の活用、将来における経営の質など。

(7)   社会的責任目標 :企業は必要性、有用性、生産性が高いと社会から認められないと存続できない。(企業の規模にかかわらず)⇒詳細は「社会への影響と社会的責任」

(8)   利益

  上記7つの目標を検討した後に、以下の「利益の社会・経済面での役割」を果たすのに必要な利益を考える。

a.  事業継続コストを賄うための上乗せ利益(リスク・プレミアム)

b.  将来の雇用を賄うための資本の源泉

c.   イノベーションと経済成長を後押しするための資本の源泉

  利益プランは「利益の最大化」ではなく、資本コストに基づいて作られるべきである。

(9)   予算

  それぞれの目標は調和のとれたものでなければならず、そのための道具が予算、とりわけ管理支出と設備投資である。

a.  賃金などの変動費が重視されがちであるが、変動費はコントロールの余地が小さい。経営陣がコントロールできるのは管理支出と設備投資である。

b.  この2つは、経営資源を将来のために投資するものだといえる。

c.   具体的には、生産設備・機械、研究活動、商品計画、製品開発、人材開発、メネジメント、組織、顧客サービス、広告などへの支出である。

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