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2011年7月 8日 (金)

原発再稼働で発揮された菅総理の実行力とは、ストレステストとは

玄海原発の再稼働では、政府の安全保証を前提に地元の理解が進んでいるところ、突然ストレステスト実施方針が打ち出されたことで、迷走することとなってしまいました。ストレステスト自体は別に悪いことではなく安全を確認する為にはむしろ必要な手順です。

逆にストレステストも実施しないで、政府は何を根拠に安全を保証すると言ったのか分かりません。福島原発の後、菅首相は5月18日に、各地の原発については浜岡原発を除き、安全性が確認されれば稼働を認めていくとしました。その安全性を確認する方法としてストレステスト以外に何を予定していたのでしょう。

ストレステストとは、ストレスを掛けて、つまり様々な事態を想定して、耐力、つまりこの場合は安全性を試験することですから、その方法としてはいろいろあり、ストレステストという言葉自体は、安全確認試験のほとんどを網羅した表現です。

つまり、ストレステストを実施するということは安全確認をするという表現とほぼ同義なのです。そう考えると、菅総理は、「安全が確認されれば・・・」と言いながら、実はストレステストも含めて具体的な安全確認の手順を全く予定していなかったのではないでしょうか。単にその時に思いついた発言だった。あるいは「頑張ります!」とか、「俺に任せておけ!」とかいうお得意のパフォーマンス的な精神論だったのでしょうか。

この事を含めた、菅総理の過去の仕事の仕方を見て、私は、彼が物事を実行する為の手順をどのように組み立てたら良いか知らないのではないかと疑っています。

よく、菅政権を支持しない理由として、「実行力がないから」が揚げられます。実行力ってなんでしょう。思いついた事をいち早く実行する「すぐやる課」的なことではないと思います。もちろん、駄々をこねて存在感を示す事でもなければ、お祭りのように次から次へと会議を開いて踊り続けることでもありません。用もないのに現地の迷惑を顧みず、のこのこ出かけていてその様子をTVで放送させることでもありません。

実行力とは、手順を作って、それに沿って進める力であると思います。もちろん、個々の作業を片付けていくことができなければなりませんが、大きな仕事になるとそれだけでは実行できず、その仕事を誰もができる個別の仕事に分解し、そのうえでそれらをつなげる経営的な手続きが必要になってきます。

この事は小さな作業でも必要ですが、一人でできる小さな仕事の場合は、それを自分の頭の中で自然に処理してしまうので、自分でも気がつかないのです。一国の総理が実行しなければならない仕事となるとそうはいきません。ちゃんと実行手順を踏んでいかないと事は成就しないはずです。

しかし上に書いたように、私は菅総理がその方法を知らないのではないかと疑っているのです。

では、どのようにしてその「手順とやら」を作ればいいのでしょうか。下にそのために必要な事をいくつか列挙してみます。

(1)   まず、目的と目標を決めること。
これはどんな場合でも同じ当たり前のことです。

(2)   網羅すること。
やらなければならない事を漏れなく全部網羅する必要があります。
その場合の方法として伝えられているのが、MECEです。
(以下wikipediaから抜粋~MECEとは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略で、「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」を意味する言葉。要するに「重複なく・漏れなく」という意味)
中学校の数学で習った、「集合」という概念がしっかりしていないとこれができませんね。

(3)   網羅した各手順の処理スピードと相互連携をつけること。
小さく分解した個々の手順を、相互に有機的に結びつけて組み立てることで、結び付ける為には、個々の手順にかかる日数や時間を設定する必要があります。

(4)   各手順での成果物を関係者が共有する仕組みを用意すること。
各手順が相互に連携されていなければならないわけですから、当然各手順に携わる関係者同士のコミュニケーションが必要になります。そのコミュニケーションの方法は様々なので仕事に合った方法を使って仕組みを作らなければなりません。

これらの、それこそ「手順」を踏んで「手順とやら」を作ることで得られる効果として考えられるのは、

A.  どんなに長期にわたる、大きな仕事でも分担してやりとげることができる。

B.  必要な作業が開始当初に網羅されているので、周囲の環境や条件が変わらない限り必要手順を変更する必要がなく、唐突に新たな手順(今回のストレステストのような)が打ち出されることもない。打ち出す必要があるときは環境や条件が変わった時であって、そんなときは仕方ないと皆納得する。

C.  手順が進んで最後にこうなるということについて予測可能、つまり方向性が示されているので周囲がそれを前提にしていろいろなことを進められる。

などです。

誰か、菅総理に教えてあげてください。

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