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2012年2月 5日 (日)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第29章(全61章)

29.なぜマネジャーが必要なのか

       

(1)   マネジャーやマネジメントを否定して失敗した事例

  フォード・モーター

・ フォード1世は、マネジャーを上司の命を受けて動く手足のような存在とみなして、務めや役割に根ざしたマネジャーやマネジメントの存在を否定した。

・ その結果、1927年、業界3位に転落し、その後20年にわたって毎年赤字となった。

  ジーメンス

・ ヴェルナー・ジーメンスは、人材への責任感が強かったが、マネジャーを雇うことなく、助手や補佐役だけを置いた結果、1870年代末以降、コントロールが利かなくなり、マネジメント不在に陥った。

  三菱財閥

・ 岩崎弥太郎は、はじめ家族を基盤としたコミュニティ集団で仕事を行っていたが、家制度を決別し、創業者が1人で全ての権限と責任を担うべきだと考え、他は皆命令を実行するだけの補佐役とした。

・  その結果、成長が鈍って変調をきたし、衰退のきざしが見えだした。

 

(2)   一方、GMは

  傘下の各社のオーナー達に、自律性を認めた。

  はじめは、無規律な「封建領主」のようであったが、事業と組織がどうあるべきかを考え抜き、彼らを経営チームへまとめあげた。

  その結果、5年後には米自動車市場で首位に立った。

 

(3)   かつてのフォードの教訓を生かし、マネジャーの必要性を発見する

  経営層は、オーナーの命を受けてその仕事を代行するのではない。また、マネジャーは仕事が多すぎて1人でこなしきれないとの理由だけで、必要とされるのではない。

  小さな事業が成長すると、大規模化すると同時に量が質へと転化する。つまり「自分の事業」を動かす状態から、「企業体」の経営へ移行し、従来とは異なる組織と原則が必要になる。その時、経営者とマネジメントが欠かせなくなるのだ。

  法律的には、マネジメントは依然、所有者からの委任にもとづくとされるが、少なくとも大企業においては、マネジメントが所有権に優先し、より上位に位置づけられる見解が広がってきている。

 

(4)   「相変化」としてのマネジメント

  オーナー企業が補佐役に助けられながら経営する段階から、マネジメントを必要とする段階への変化する様子は物理学の「相変化」に喩えられる。ある状態化や基本構造から別の状態や基本構造への変化である。

  相変化するのは、従業員数でいえば、300~1000人の間。複雑さの増大でいえば、多彩な仕事をうまくコミュニケーションを図りながら、歩調を合わせてこなすために経営者とマネジメントが必要となる段階である。

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