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2012年2月13日 (月)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第30章(全61章)

30.マネジャーの本質とはなにか

(1)   マネジャーは「他の人々の仕事に責任を持つ」従来の定義はもはや通用しない

  マネジメントの創世記には「ほかの人々の仕事に責任を持つのがマネジャーだ」と定義されたが、これはマネジャーの役割を「所有者(オーナー)」の役割と区別するには役立ったが、現在はこれだけでは満足できない。

  従来の定義は、職務そのものではなく職務をこなすためのツールの焦点を当てている。マネジャーがその役割を担って貢献するのは、部下から報告を受ける必要があるが、その役割や貢献は部下の有無や人数によって違いが生じるわけではない。

  例えば、「市場調査」を任された人物は、従来の定義では、「市場調査担当者たちのマネジャー」と表現されるが、「市場調査のマネジャー」との表現の方が適切だと言える。

(2)   マネジャーの新たな定義

  プロフェッショナルの定義が新たに用意された

a.  1950年代の初めに、従来のマネジャーの定義に新しく「単独で仕事をするプロフェッショナル」という定義を加え、マネジャーとプロフェッショナルという二つのキャリアパスを用意しようという意見が定期された。

b.  しかし、依然として部下の仕事に責任を持つ人の方が、単独で仕事をする人より地位が高いとみられる。

c.   ここで、仕事そのものに着目してみると、部下たちの仕事に責任を負うというこれまでの定義は、マネジャーの主たる特徴ではなく、従たる特徴に過ぎないことが分かる。

  マネジャーは、下記のような仕事を行うが、これらはプロフェッショナルの仕事でもある。
マネジャーはこれらに加え、下方向(部下の仕事との整合)も考えるものである。

a.  次章で述べるように、プランニング、段取り、全体のとりまとめ、成果測定等を行う。

b.  自分の仕事と所属部門の仕事を調和させ、横方向の足並みをそろえる。

部下を指揮しているかどうかはメナジメント責任を負うことの第一のモノサシではなく、貢献への責任が第一のモノサシであり、権限よりも役割こそが判断基準、組織原則とされるべきである。

  上記の定義に照らせば、以下は、マネジャーではない。

a.  向上やオフィスの最前線の職長や監督者

通常、自分の貢献や結果に大きな責任を負うことを期待させず、

・  むしろ、誰か別の人が決めた目標を達成するよう期待されている。

b.  ドイツの親方(マイスター)

・  高い技能を持ち、技能集団の中でリーダーとして地位を勝ち取ったが、

・  自身をマネジャーではなく、職人とみなしている。

(3)   プロフェッショナル

  プロフェッショナルは、マネジャーを必要とする。

a.  プロフェッショナルは、専門分野の知識や専門性と、組織全体の業績や結果との関係を調和させるため、コミュニケーションを必要とする。

b.  マネジャーは、そのコミュニケーションを担う。

  プロフェッショナルは、ある意味でマネジャーよりも優位にいる。

a.  プロフェッショナルが良い仕事をするため、マネジャーを必要とするが、マネジャーは上司ではなく、むしろ水先案内ん人やスポークスマンである。

b.  本物のプロフェッショナルはある意味、マネジャーより優位にいて、指南役、啓発者としての役割を果たすべきだ。新たな事業機会や新たなより高い基準を示す務めがある。

(4)   プロフェッショナルの肩書、役割、報酬

  階級と役割を分ける

a.  階級を、①ジュニア・エグゼクティブ、②エグゼクティブ、③シニア・エグゼクティブ、④コーポレート・エグゼクティブの4つに絞り、マネジャーとそれ以外に共通の階級体系を取り入れる。

b.  それに役割を付して、例えば、「熱処理担当のシニア・エグゼクティブ」、「コスト管理担当のマネジャー」などと階級と役割を独立させる。

c.   この方が、マネジャーとプロフェッショナルの二本立てよりもうまく機能する。

  真のプロフェッショナル(専門分野)には、芸能やスポーツ等の分野における第1人者に適用されるルールがふさわしい。

  マネジャーはより多面的な責任や成果が求められる1点を除いては、プロゲッショナルと変わらない。両者はともにマネジメント層を形成するマネジャーなのである。

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