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2012年2月 6日 (月)

Facebook(フェイスブック)、偽善者ザッカーバーグ氏の報酬1ドル申し出

Facebook(フェイスブック)が上場するニュースに続いて、フェイスブックの最高経営責任者である、マーク・ザッカーバーグ氏が自分の報酬を1ドルとするよう申し出たとの報道がありました。

なんでわざわざ1ドルにする必要があるのか、そしてそれをわざわざ報道する必要があるのか分かりません。「自分には欲がないから、1ドルしか要求しない。自分のことより会社のことを大切に思っているし、自分の分け前はそこに働く従業員に分けてやって欲しい。」という意味なのでしょうか。

[寄付は多額報酬の贖罪?]

  • 昔、クォンタム・ファンドを立ち上げた、ヘッジファンド・マネジャーのジョージ・ソロス氏は、ファンドで巨額の利益を得たが、その一方で利益の多くを出身地ハンガリーなどへ寄付していたという事を指して、「ジョージ・ソロス氏が多額の寄付をするのは、資金力にものを言わせる投機行為でたんまり儲かったことへの贖罪である。」と評した記事をどこかで読んだことがあります。貧乏人のひがみだけではないようです。

[桁はずれの報酬は自由の証?]

  • アメリカでは、成功者は桁はずれの報酬を手にすることができるが、それを貧乏人が「不公正だ」と言って批難することはない。なぜなら、いつか自分もそうなるチャンスがあると信じているからだ、ということを聞いた事があります。家柄とか身分とかという目に見えない障壁があって、努力しても報われない硬直した社会と違って、アメリカは、頑張れば報われるという自由があるということなのでしょう。もっとも、NYのデモ集会を見ると最近はそうでもなさそう。

[寄付は施し]

  • 勝者は多額の報酬を手にするが、勝者が敗者に寄付することで、社会全体の貧富の差のバランスを保っている・・・というのが、アメリカの社会であるようです。しかし、敗者は施しを受けても幸せにはなれないとも言えます。山田昌宏氏は、「希望格差社会」で、施しを受けて、その施しによって経済的に豊かな生活を得ても、決して幸せには感じない。乞食のように施しを受けることでかえって敗北感が増し、希望が持てなくなって決定的な格差を感じるものだとおっしゃっています。

[アメリカの税率、給与は1ドルがお得]

  • Facebookのザッカーバーグ氏は他のアメリカ人がやっているように多額の寄付をするようになるのでしょうか。それとも、自分の報酬は1ドルだからその時点で既に会社や社会に寄付していると言いたいのでしょうか。ちょっと調べてみました。

  • 米国では、所得税は累進課税になっていて、独身者の所得税率は、$8,375以下は10%ですが、$373,650を超えると35%です。去年148万の報酬をもらっているザッカーバーグ氏の場合は当然35%です。

  • 一方、受取配当金にかかる税率は、15%の分離課税です。

  • ということは、彼が仮に100万ドルの報酬をもらう場合、それが給与所得なら35万ドルの税金を払わなければならないが、配当金でもらえば10万ドルで済むということになるわけです。だったら、ザッカーバーグ氏でなくても、「俺は、給与は要らない。その分を配当金でくれ。」と言いたくなるでしょうね。「1ドル申し出」は偽善に見えてしょうがないのです。これも貧乏人のひがみですね。でも、彼の大学生活のエピソードもそういうイメージ形成に寄与しています。(ところで、iPhoneのスティーブ・ジョブズ氏も自分の報酬を1ドルとしていたそうですが、彼の場合は偽善者の匂いがあまりしない。人柄でしょうか。)

[ザッカーバーグ氏のエピソード]

  1. Wikipediaから引用 :ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグはハッキング し得た女子学生の身分証明写真をインターネット上に公開し、公開した女子学生の顔を比べて勝ち抜き投票させる「フェイスマッシュ」というゲームを考案した。これは大学内で問題になり、ザッカーバーグはハーバード大学の半年間の保護観察処分を受けるに至った。
  2. 2010年アメリカ映画『ソーシャル・ネットワーク』(原題: The Social Network~マーク・ザッカーバーグらを描いたドラマ映画)より :学生時代ザッカーバークは、ハーバード学生ウィンクルボス兄弟からコミュニティ・サイト立上げの相談を受けたが、逆にそのアイディアを盗用して勝手にFacebookを立ち上げた。

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