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2012年3月18日 (日)

東日本大震災の「がれき」は、廃棄物かそれとも資源か。

東日本大震災で出た大量の「がれき」の処理を巡って、多くの議論があります。福島県のがれきは放射能汚染の問題もあって、難しそうです。確かにそうかんたんではないなとも思います。でもよくわからないのは、岩手県や青森県のがれき処理にも協力を惜しむ市町村があることです。

【助け合いの精神がなによりも大切】
地震直後、暴動も起こらず地域で助け合っている日本人の姿に世界が感動しましたが、ここへきて、やはり自分に害が及ぶ助け合いになると渋る姿は世界共通かな・・・と。
先日、3月11日に町内会館で会合があり、区の「防災ネットワーク会議」理事長のお話をみんなで聴きました。そのとき、彼は、みんなが「我らが町内は高台にあるので、津波の心配はないよね。」と口ぐちに言っているのを諭してこう言いました。
「防災は助け合いの精神がなによりも大切だ。高台にあるから心配ないというのは、それを理解していない。高台にあるのであれば、津波で逃れて来る人々をどのように迎えるか、どうやって助けるかを日頃から考えておくべきだ。」
一同、納得。

【がれきはそんなに汚い物には見えない】
がれきの受け入れを正式に表明した、静岡県島田市の皆さんはえらいと思います。東京都は、石原知事の鶴の一声が気持ちよかった。神奈川県は黒岩知事が一生懸命住民を説得していますが、なかなか理解が得られません。「がれき」ってそんなに大変なものなのかと、思ってしまいます。がれきへのイメージはどんどん悪くなり、素手で触るとその先から病気がうつりそうな、何かとんでもない物という感じです。
でも、そんな風に思いながら、テレビに映される「がれき」を見ると、持ってしまったイメージがあまりにも悪くなっていたせいもあって、意外とキレイに見えます。昔東京湾に埋め立てられて出来た「夢の島」のゴミなんかとは違って、材木の切れ端や、家具の木端、コンクリートのかたまりや、流木など、目をそむけなければならないほどの物ではありません。

【がれきは貴重な資源になるという考え方】
確かに、家具の木端など、それを材料にしてもう一度家具を作るなどということは不可能でしょう。でも、これらは、廃棄物ではないのではないか。ひょっとしたら資源なのではないかと。もちろん燃やして熱エネルギーを取り出す資源と言えばそれも資源で、三菱マテリアルなどは工場で引き取って燃料として活用しているケースもあります。それもえらいと思います。でももっと他にありませんか?

【昔、横浜市はがれきで山下公園をつくった】
例えば、横浜市は、関東大震災で出た大量の「がれき」を埋め立てて、「山下公園」を作りましたね。横浜市にとっては最大の観光資源のひとつとなったわけです。先日、大正12年4月の古地図を見つけました。山下公園はなく、海岸通りの向こうがすぐ海になっていました。当たり前です。関東大震災はその年の9月でしたから。ま、古地図のことはともかく、当時横浜市もいろいろと知恵を絞ったにちがいありません。
埋め立てて使うというなら、今回の地震で地盤が沈下している個所も随分と多いと聞いていますし、まったく高台がなく、平野が奥まで広がっていて、次に津波が来ても、やっぱり逃げ場に困るというような地域には、それを盛って、避難用の高台にしてもいいのではないでしょうか。

【宮脇先生の「森の長城」提案】
ただ、これらは全くの素人の浅はかな思いつきで、現実には無理だということかもしれません。そんなとき、専門家が考えた、「がれき」の地元での活用提案に触れました。
横浜国立大学の宮脇昭先生の「森の長城」提案です。その内容は、地震プレートに沿って、「がれき」を防潮堤のように盛り、そこに地元では昔から自然に生えていた「ぶな」などの広葉樹を植えるというものです。
松や杉などを他の地域から持ってきて植林しても、それらは根を浅くしかはらないので、津波に流されてしまう。実際、「奇跡の一本松」で有名な岩手県陸前高田市の松林は一本だけ残して全部流されてしまいました。
それに比べて、広葉樹は根を地中深く刺し、しっかりと地面を掴んでいるので、そう簡単には押し流されないそうです。しかも昔から地元にあった、種類で、環境保全にもなる。津波エネルギーを波砕して弱めるとともに、水位も低下させ、引き波では海に流される人をそこで食い止める効果があるとのこと。
さらに「がれき」を使うメリットとして、ところどころに隙間ができるから、植林しても根が伸びやすく、成長も早いということです。

【結論】
いよいよ、「がれき」が貴重な資源に見えてきました。いろんな人から知恵をもらってはいかがでしょうか。

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