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2012年8月 2日 (木)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第47章(全61章)

47.   関係性を重視した組織形態:システム組織

(1)   システム組織とは

  おいたち

a.  職能別組織のように理論的な分析から生れた組織原理とは異なり、チーム組織や連邦分権制のように、その時々の具体的な課題に対処するために生れたもの。

b.  アメリカが1960年代に宇宙開発を推進する中、その特有のマネジメント課題に対処する目的で設けられた。

  特徴

a.  チーム組織の適用範囲を広げ、個人だけでなく、政府機関、企業、大学、研究者などを集めてひとつのチームに仕立てる。

b.  中央組織の一部として、その直接的なコントロールをうけながら課題をこなす組織もあれば、中央組織の所有下にありながらも自律性をもった組織や、コントロールされず契約に沿って業務を遂行する組織もある。

c.   職能別組織、チーム組織、連邦分権制など、あらゆる組織原理を課題や任務をこなすうえで、必要に応じて使いこなす。

d.  システム組織を構成する個別組織は、終始一貫してひとつの任務に取り組むものもあれば、課題の局面ごとに異なる任務を負う者もある。

e.  また、恒常的な組織もあれば、特定の仕事のために設けられ、それを終えると切り離されるものもある。

  日本では、大企業と納入業者や流通業者との関係として、100年も前からシステム組織が用いられている。財閥の属する企業同士の関係もこれに似ている。

  最近では多国籍企業もシステム組織に似た形態を設ける必要がある。(例:チェースマンハッタン銀行の国際支店網、国際的な会計事務所)

  日本には、前近代的な町工場・卸売業・小売業と、近代的な大手メーカー・銀行・マーケティング企業の間にシステム組織を取り入れたことで、これらふたつの経済を100年にわたって共存共栄させてきた。

(2)   システム組織の難点と課題

  難点

a.  明快さにも安定性にも欠け、なかで働く人々にとっては自分の職務内容が掴みにくく、自分が全体の責務にどう関係するのかも容易に理解できない。

b.  柔軟性は高く、新しいアイディアを簡単に受け入れられるが、一般に経営層にふさわしい人材を育成したり、力を試したりするには向かない。

c.   経済性の原則に反する。

  上記のような機能停止を防ぐには、下記のような人間関係の力に頼るほかない。

a.  目標は誰がみてもわかるほど明快なものにし、各メンバーの目標は全体の目標をもとに密接に関係づけて決める必要がある。

b.  全員がコミュニケーションに責任を負い、使命・目標・戦略などを組織全員に十分に理解させなければならない。

c.   各マネジメント・ユニットが本来の割り当てよりはるかに大きい、経営トップ並み責任を負い、結果を出すために、責任と自律性のほか、イノベーションを推進したりプランを変更したりする機会を存分に与えられなければならない。

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