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2012年9月 6日 (木)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第51章(全61章)

51.   経営層の構成

(1)   経営層はチームプレー

  経営層の仕事は、以下の理由で、個人プレーよりもチームプレーに適している。

a.  多彩な気質が求められるため、1人の人間の手には負えない。

b.  経営トップの座を1人が占めている場合、トップ交代は大きな賭けのようなもので必ず危機を招く。

  チームプレーの形態

a.  経営チームの各メンバーが互いに対等な関係にあり、それぞれ担当領域に最終責任を負う⇒「社長室」と呼ぶのが時流である。例:ジーメンス

b.  3~4人が経営層を形成し、それぞれ責任を分担し、だれか一人がナンバーワンの地位に就く形態。例:40年前からのGM

(2)   経営層をうまく機能させるための条件

  経営層の職務を分析しなくてはいけない。

  経営層の職務は、誰かひとりに明確に割り当て、その人に最終責任を負わせる。

  経営チームを設け、各メンバーの性格・資質に合わせて責任を割り振る。

  経営活動に責任を負う者は肩書にかかわらず経営層の一員である。

  経営トップとしての責任を負う者は、則としてそれ以外の仕事をしてはならない。

  複雑な企業は、いくつもの経営チームを設ける。

(3)   経営層のチームワーク
チームワークを保つために下記の諸点を守らなければいけない。

  各メンバーの発言は揺るぎない権限によって守る。

 あるメンバーの判断に部下が異論を持っても、別のメンバーに駆け込むことを許してはならない。

 これを許して、メンバー同士の抗議を認めると、政治的駆け引きを生み、経営チーム全体の威信を低下させてしまう。

  自分の責任外の事柄に関わらないこと。

 自分が責任を負わない事がにについて判断を下すことはもちろん、意見すら持たないのが賢明である。

 かりに管轄外案件が持ち込まれたら、本来の責任者に取り次ぐべきである。

  他のメンバーへの批判、侮辱、嫌悪等を表に出してはいけない。

 互いに好感を持っている必要はなく、尊敬する必要もないが、互いに叩き合いをしてはならない。

  リーダーとしてのキャプテンを置く。

 経営チームはあくまでもチームであるため、キャプテンが必要だが、それは上司ではなく、リーダーである。

 危機に当たっては、誰かひとりに指揮命令権を与えなくてはならない。

  案件によってはチーム全体で判断する。

 「当社の事業は何か、何を事業にすべきか」、製品ライン拡充や撤退、多額資本割り当てなど重要な案件はチーム全体で議論した後に判断を下す。

 幹部の人選に関しては、多数決に頼ることもトップダウンの判断を無条件に受け入れることも避けるべきである。

  メンバーは相互に緊密に組織だってコミュニケーションを図らなくてはいけない。

(4)   会社の頭脳にどうやって栄養を送るか

  その企業も(ごく小規模企業を除き)、経営層に意見や質問を投げかけ、情報をもたらす組織が必要である。

  経営層が必要とするデータや情報、提案などは実務マネジャーと同じものであるが、経営層は主として現在より将来を、部分より全体を見据えるため、実務マネジャーとはかかえる課題・ニーズが異なる。

  ジーメンスは、上記の役割を担うため、「秘書室」を設置した。

a.  秘書室は画期的で、これこそが同社の最大の遺産と言えるが、秘書室スタッフは、銀行、大学、政府機関等から引き抜いたため、周囲から浮き上がる傾向があった。

b.  人材は、実務分野で手腕を発揮した者を採用し、長期に置くのは避けて58年を限度とすべきである。

  英語圏などでは、「事業調査室」という呼称もよい。

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