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2012年9月24日 (月)

ドラッカー「マネジメント」サブノート、第53章(全61章)

53.   適正な規模とは何か

(1)   規模と複雑さ

  物体の表面積は、直径の二乗で増えるが、体積は三乗で増えるように、組織も常に表面積を上回るペースで体積が拡大する。企業では、規模が大きくなると、たちどころに複雑化と専門分化が進み、内部を管理するための部門が必要になる。

  複雑さは穏やかに拡大していくわけではなく、ある時点で質的な変化を誘発する。

a.  高等動物の骨格は昆虫の外皮が進化したものではなく、人類も直立で歩行する、道具を作るなど新たな段階に進化したものだ。

b.  同様に、規模や複雑さが一定以上になると単に量的な変化ではなく、「飛躍的な変化」が必要になる。

  「権限委譲」をめぐる議論もこれを忘れてはいけない。

a.  経営層は取締役会の業務の一部であるかのように、「委譲」はいつでもその職務を取り戻せるとの意味があるがそうではない。

b.  同様にマネジャーの職務も従来職務を拡大したものではなく、質的変化によって生れたものであり、各自が独立して自分の権限で職務を果たすべきである。

(2)   規模と戦略

  規模は戦略に影響を及ぼし、戦略も規模に影響を与える。このため、規模に適した戦略はなにかの問いが重要である。

a.  小さな組織には大組織にない持ち味がある。(身軽、速い対応、資源集中など)

b.  大組織にも小組織にない強みがある。(長期の研究プロジェクトに耐えるなど)

  マネジャーにせよ一般従業員にせよ、ひとりひとりに働き手には大きな影響はないが、経営層にとっては、規模を複雑さは大問題であり、判断を下すべきテーマである。

  一定規模以下の企業は生き残れず、一定規模以上の企業も長く繁栄できない。その中間領域は極めて広く、「事業目標」のひとつと見なすべきだ。このため、他の事業目標と同じく、適正な規模を実現するためには努力が必要である。特に以下の5点を考慮すべきである。

a.  規模そのもののマネジメント

·  現状規模・適正規模模索、機能不全となる上限認識、規模と戦略の意味合い。

b.  複雑さと多様性のマネジメント

·  複雑さの上限認識、複雑になると組織は何が必要になるのか。

·  同族企業の規模限界~時間(永続可能か)と規模の限界はどこか。

c.   多国籍企業

·  規模、市場、製品、技術の複雑さだけでなく、文化面、政治体制、政府との関係も考慮。

d.  変革と成長のマネジメント

·  変革や成長の過程で、マネジメントの体制・行動などを変える時点はいつか。

·  複雑さを避けながら、変革や成長への備えができるか。

e.  イノベーションのマネジメント

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