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2015年8月 6日 (木)

四半期資本主義と、持ち合い株と、トヨタの種類株式

 

みずほ銀行は大手銀行として初めて、「意義がない株は保有しない」との方針を打ち出しました。「意義がない株」とは主として持ち合っている株を指しています。

 

持ち合い株は、安定株主として固定化することを目的としているため、なかなか収益を生まない投資と見られます。そんな株式投資は投資収益を稼いでほしい株主の目から見ると「意義がない」と感じるのです。

 

株主から預かった大切な資本は、少しでも多くの収益を得る為に使わなければならないというわけです。新聞によりますと、そう主張したのは、元経済財政大臣で今はみずほ銀行の社外取締役である太田弘子氏だそうです。

 

別の日、6月中旬の新聞にトヨタ自動車が5年間売買できない株を発行するという記事が載っていました。5年間売買できない代わりに、その後は発行時の価格での買取りを要求できるそうです。それでいて議決権もありです。

 

新聞によれば、目的は長期株主作り。長期株主は長期的視野に立った経営を理解してくれるはず。トヨタ自動車は短期利益を追求するより、長~く生き残ることができる会社を目指しているとのことです。株主総会では四分の一が反対したそうですが、反対者の多くは、短期売買でキャピタルゲインを稼ごうとする機関投資家でした。

 

みずほ銀行の記事と、トヨタ自動車の記事は別の日に、別の視点から書かれた記事でしたから、両者を比べてみた人はあまり多くはないかもしれません。しかし、比べてみると両者のスタンスは眞逆。対立軸の両端にあります。みずほ銀行は短期利益を重視したスタンス。いや、株主を尊重したら、株主の多くが短期利益目的なので、結果として短期利益を優先することになったと言った方がいいかもしれません。他方のトヨタ自動車は、短期利益追求より長期視点に立った経営を目指すスタンス。短期利益追求株主なんぞ、単にキャピタルゲインが欲しいだけの「当座の株主」であって、本当の株主ではないという思想です。

 

そして、これまたタイミング良く、ヒラリー・クリントン氏が「四半期資本主義」を批判しているという記事を見ました。四半期資本主義とは、企業の四半期決算を買の意思決定材料として、こまめに株を売ったり買ったりしてキャピタルゲインを狙う投資家が横行する資本主義のことです。クリントン氏は、このような短期利益しか見ない経営や投資はいずれ資本主義を蝕むものであると批判しているわけですが、記事によると、これを批判する人達も多いといいます。批判しているのは、やはり短期利益追求型の投資家や株主です。

 

さて、3者登場しました。「短期利益追求型」対「長期的視点重視型」は1対2で、「長期支店重視型」の勝ち。

 

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