銀行・金融

2016年3月18日 (金)

マイナス金利だけど、外貨預金はやめとこ

今年1月に日銀がマイナス金利導入を決めてから、各方面で様々な動きが広がっています。その一つとして、先日の日経新聞に、銀行が外貨預金をPRしているとの記事が載っていました。円金利がこうなら、少しでも金利が高い外貨での預金をお勧めするということ。銀行としてもそうするしかないだろうなという印象です。


しかし、僕なら外貨預金はしません。お得じゃないからです。何故お得じゃないのかを説明しましょう。


外貨預金には、為替レートをカバーするかしないかの2通りの方法があります。

まず、カバーする方法です。カバーとは、満期到来して円転する際の為替レートを現時点で固定しておくことです。先物為替予約締結の方法で行います(ヘッジという言葉がありますが、カバーとヘッジは違います)。


仮に、\金利1.0%、US$金利2.0の環境で、実勢為替相場\110.00の時、\1,000,000を元手にUS$1年定期預金を作るとします。この時の1年後解約時の先物為替レートは、108.9215686となりますから、米ドル建て元利合計US$9,272.73をこのレートで円転すると\1,010,000.。円のまま運用する場合は元利合計が\1010,000


つまり、

百万円を米ドルで運用後に円転 →\1,010,000

百万円を円のまま運用しても →\1,010,000

と同じなるというわけです。


先物為替レートが108.9215686というのがおかしいんじゃないの?

いえ、先物為替レートは下の方程式の解で求められるのです。

\1,000,000×1.01=((\1,000,000÷110.00)×1.02)×FR FR:先物為替レート)

式の意味は、左辺が円のまま運用した場合の元利合計、右辺が米ドルに換えて運用した場合の元利合計。両者が同額になるようにFRが決まるというものです。


両者が同額になるように為替レートが設定されるなら、円運用も米ドル運用も元利合計が同額になるのは当たり前のこと。でも、それはなにも上の方程式が意図して作為的に作られているのではなく、市場がそこに均衡するという仕組みを反映したに過ぎません。仮に為替レートが108.9215686より円安なら外貨預金に殺到するし、逆なら外貨保有者が円預金に殺到。108.92156886に着地するまでその動きが続き、結局そこへ落ち着くのです。これが裁定取引です。


さて、次にカバーしない方法です。

カバーしないので、満期日の円転レートを今決めることはできません。仮に110.00のまま動かなかったなら、

((\1,000,000÷110.00)×1.02)×110.00\1,020,000

となり、円のまま運用するケースに比べて\10,000余計に利息が付きます。


しかし、期日の実勢レートが108.9215686より円高になっていたら、円のまま運用していたケースより損するということになります。そのレート差は約1円。先月は1カ月の間に為替が10円動きました。1年もあれば、どれだけ動くかわかったもんじゃない。こうなると、もう預金金利が高いだの低いだのという問題ではありません。


まるで1問正解で1点ずつもらえる10問のクイズで、最後の10問目だけ一発逆転の100点差し上げます・・・みたいな。最後の1問のリスクは極めて高い。為替リスクは裸にしておくと、金利なんか吹っ飛んでしまうほど大きいのです。Mrs.Watanabeくらいの度胸があれば頑張れるかもしれませんけど・・・。


もちろん、この間に円安になる可能性もあります。賭けるなら、1ヶ月のお小遣い程度の規模にしておいたほうがいいのではないでしょうか。


実はさらにやっかいなことがあります。銀行の為替手数料です。TT幅は1円ですが、経常取引先なら多少の優遇はあるでしょう。仮に片道0.5円だとしたらどうでしょうか。さきほどの例では。


カバーした場合:((\1,000,000÷110.50)×1.02)×108.4215686\1,000,814

カバーしない場合:1年後のレートが1円だけ円安になってはじめてトントンという具合に、はじめから不利な条件でスタートをきらなければなりません。


ちょっと長くなりましたが、このような理由で、僕は外貨預金はしないことに決めています。

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2012年9月 5日 (水)

中小企業がお金を借りられない理由。借り手はこうすべきだ。

日銀がゼロ金利政策を続け、湯水の如く流動性を市中に投入しても、銀行は国債を買うばかりでいっこうに中小企業の事業資金に回ってきません。なぜでしょう。

2012年度版の中小企業白書に、こんな事が書いてありました。中小企業庁が民間調査会社に委託して調べたところによりますと、海外に生産拠点を持っている中小企業のうち、投資回収年を設定している企業は全体の23.6%しかないということです。しかもその23.6%のうちでも、10年の長きにわたっても投資を回収できない計画が18.5%もある。

これには驚きました。中小企業が海外に拠点を作るのは大変なことです。残りの企業はこの「大変なこと」をどのように考えていたのでしょうか。いったいどういう目論見で海外に生産拠点を作ったのでしょうか。仮にこのような企業が、海外に生産拠点を作ろうと、その為の資金を銀行に借りに行っても、そんな行き当たりばったりの会社に銀行は絶対貸してくれません。いや、それはちょっと言い過ぎでした。借り手の本意ではない形でしか貸してくれないといった方がいいかもしれません。その仕組みはこうです。

銀行はまず聞くでしょう。「この資金を使って海外に工場を作ると、売上が伸びて単年度で黒字なるのはいつですか?」
「う~ん、だいたい世の中の常識として3年かな。」と社長は答えます。
「それでは、3年までの累積赤字を一掃できて、配当が開始できるのはいつですか?」
「う~ん、だいたい世の中の常識として5年くらいかな。」
「いや、世の中の常識ではなく、本件ではどのような計画になっているのですか?」
「そんなの、やってみなきゃ分からんだろう。」
「それでは、この事業から返済資金を生み出せるかどうか分からないということですね。」
「その通り。だからリスクを冒して挑戦するんだ。この世は挑戦意欲こそが大事だ。」
「分かりました。それではこの事業以外から返済資金が捻出できますか?」
「他は他で忙しい。」
「分かりました。それでは、返済できなくなった事態に備えて担保を用意してください。」

ここからシナリオは①と②に分かれます。

  のシナリオ

「担保なんてないよ。だから銀行は金を持っている先にしか貸さないと言われるんだ。」

  のシナリオ

「担保なら、僕の自宅があるよ。」
「では、その価値に応じて¥○○まで融資できます。」
「いや、海外進出事業なんだから、事業内容で見てほしいんだよ。」
「なら、実現可能で説得力のある計画を見せてくださいよ!」
「それができりゃ、苦労はないよ。」
「では、中小企業診断士に相談してください。社長の思いをしっかりと事業の仕組みに仕立てて、投資回収計画も作り、お金を借りてからも計画の実現をお手伝いしてくれますから。それなら銀行も安心して融資できます。」

銀行は、まず計画を評価してその事業が生み出す新たなキャッシュフローで返済される形を作りたいと考えます。できれば担保も保証もなしで。でもその計画が行き当たりばったりでは評価できません。そうなると担保に頼らざるを得ないし、担保がなければ潤沢な流動性が今この場で確保されていなければ安心できないということになるわけです。

ですから、銀行がお金を貸してくれないのには、借り手である中小企業側にも反省すべき点があると言わざるをえません。

ではどうすればよいか。お金の使い道や、使って回収できる実現可能な計画をしっかりたてることが肝心です。確かに「やってみなきゃ分からん。」というところもあるでしょう。でも、そういった不確実性への対処の仕方さえ計画する必要があります。

それから、計画は、単に売上目標や利益計画だけではなんの説得力もありません。目標だけなら鉛筆を舐めていくらでもできるからです。そうではなく、環境の変化を踏まえ、自社内の力をどのように活かして利益を生む仕掛けに仕立てましょう。その辺が、計画を信頼してくれるかくれないかの分かれ目となります。

俺は江戸っ子だい。宵越しの金は持たねえ。出たとこ勝負だ。そんな社長は豪快でかっこいいかもしれませんが、そんなんでよければ役者でも連れてくればいいでしょう。役者を社長に立てて神輿にかついでいる会社はまだまだ余裕のある会社です。

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2012年3月14日 (水)

日銀の成長支援融資の背景。銀行融資活性化の為、中小企業診断士活用の提案。

日銀が、成長支援のための融資枠を拡大するとの報道がありました。これについて、思うところがあります。

【日銀の成長支援融資とは】
この成長分野を支援するための融資枠は、昔からあったわけではなく、2010年に初めて3兆円の枠で開始されました。日銀が「これは成長しそうだな。」と思う、医療や先端技術など選んで、その分野へ市中銀行を通じて低利で貸し付けるよう資金的なバックアップを行うというものです。
当初3兆円の枠でスタートし、昨年にはさらに5千億円が上乗せされました。それだけ活発に活用されているということでもあります。そして今般さらに2兆円を上乗せするのだそうです。

【その問題点】
ちょっと見には、とても前向きで良い政策に見えますが、問題点もあります。それは当初から言われ、今回の報道でも日経新聞などは批判している点でもありますが、成長分野を選択して支援するのは、中立な金融政策を担う日銀の役割を超えているとういものです。この問題点は派生的に次の疑問を投げかけることにもなります。

A  ひとつは、成長分野云々まで口を出すほど景気浮揚策に興味と関心があるなら、もっと財務相や経済産業省と協力し合って、その政策を一本化すべきではないかとういことです。成長政策を巡って一国に2人の船頭が居るのはまずいと思います。成長しそうだなと思う分野は今回はそんなに両者かけ離れてはいないと思いますが、これが常態化すると、将来は必ずく違いが出てきて収拾つかなくなりそう。迷惑するのは国民です。
平成9年に日銀法が改正されて、日銀の独立性がより強固になりました。景気刺激に走りたい政府の圧力に屈することなく、中立な立場で通貨と金利を守る為です。強固な独立性を獲得した日銀が政府の分野でも発言力を持つようになったのでは、なんの為の日銀法改正だったのかということになりませんか。通貨と金利の番人たる中立な金融政策のために強化したのに、今度はそれを乱用して、領空侵犯しているように私は見えます。それはちょっとずるい。

B  2つめの疑問は、実はこっちの方がより重大だと思うのですが、市中銀行は一体なにをしているのかということです。
お金を貸すのは市中銀行の仕事で、市中銀行がもっとしっかりしていれば、なにも日銀の支援がなくても、きちんと成長分野と成長企業を見極めて資金を貸せるはずです。逆に、いくら日銀が低利で資金提供しても、最終的にリスクをとる市中銀行がいやがっていては、資金は流れていきません。
今回増額する成長支援融資はよく活用されているから増額が必要であるとのことですが、このようにして注入されたお金は、期末になると増える道路工事と同じで、遮二無二押し込まれたものになりがちです。そんなお金が企業の為に活きるとはとても思えません。

【市中銀行が頼りなくなくなった原因】
上のBの疑問について深堀してみましょう。
何故市中銀行は頼りなくなってしまったのでしょうか。主な原因は2つ考えられます。

1.  ひとつは、成長分野や成長企業を見極める力がなくなってしまった(或いは昔からなかった)

2.  もうひとつは、金融危機を経て、羹に懲りた。だから、リスクをとらなくなって、国債でしか運用しなくなった。

2つ目の原因は、一つ目の原因を取り除くことで、成長企業を、自信をもって見極めることができればリスクも取る気になるというふうに考えると、これも「見極め能力欠如」が原因と言えるかもしれません。

【銀行の見極め能力とは】
そこで見極め能力とはなんぞやということになります。私は、財務分析による返済能力の審査だけが見極め能力だとは思いません。
銀行の融資係りはすぐ「3期分の決算書を持ってきてください。」と言いますが、決算書で分かることはごく僅かです。教科書に書いてある財務分析の方法では、やれ安定性だとか、やれ収益性だとかと説明されますが、それは「その企業が、将来の返済能力を今持っているか、或いはそれを将来にわたって損なわないほど十分な体力があるか。」という点に集約されます。成長性は判断つきません。ちょっとまて、「財務分析には成長性という項目もあるよ。」という人もいるかもしれません。でも財務分析では前期、前々期と比較して収益等が右肩上がりになっているかどうかでそれを判断する、ごく単純なものです。だから3期分よこせと言うのです。

【見極めは将来の話をしなければならない】
だから、財務分析では、今から始める施策をすればこうなるというところのものを判断することはできないのです。何故なら財務指標は過去の話だからです。成長企業見極めには、「今から始める施策をすればこうなる。」というものを評価する必要があります。そして、実際に成長し、借りたお金が返ってくるようにするためには、評価された施策を確実に実行しなければなりません。つまり、見極めには、財務分析の他に、

  成長施策の考案と評価、

  その施策への資金の活かし方の吟味、

  施策の確実な実行管理

が必要なのです。しかし、これを全部銀行の審査や融資係りに押し付けようとしても、銀行が可哀想です。
特に中小企業に対しては、資金需要の規模が小さいため、融資の利鞘だけでは丁寧に「見極める」コストに見合わないからです。そのため、今はどの銀行も小口融資に当たっては、「スコアリング審査」という機械的つけた評点で合否を判定する仕組みが使われているのです。
また、かりに①と②はその場で見極めることができても、③は融資実行後の施策の実施状況を適切に管理することは、その企業に出向するなどして常駐しない限り不可能です。

【中小企業診断士を活用してはいかか?】
そこで、提案です。

上記の①から③までを中小企業診断に任せるのです。中小企業診断士は「診断士」とありますので、企業の健康診断をして終わりかと誤解を受けがちですが、実は、そうではなく、中小企業のこれからを見据え、経営者とともに一緒になってその成長施策を考えて、施策実施をフォローする経営の戦略的パートナーとしての役割を担っています。
国家試験に合格して登録される資格で、その知見は、税務、経済、法律、経営学、マーケティング、ITシステム、生産管理・・・と実に多岐にわたり、あらゆる相談に対応できます。また、他の専門家と違って、将来を語ることができるのは中小企業診断士だけです。
具体的な、見極めの任せ方はいろいろ考えられますが、以下の方法はいかがでしょう?

 信用保証協会の保証付き融資は、診断士の見極め判定書の添付を法律で義務付ける。

 銀行と診断士タイアップ融資制度を設け、銀行は、融資資金の使途対象となった施策の実行フォローを診断しに委託する。

他にもいろいろあるかもしれません。

【結論】
今、景気低迷の一番の原因は成長の種となる事業を起こそうとする起業家が居ない事、居ても銀行がお金を貸さない事です。とにかく、せっかく企業成長戦略の分野を担う国家資格を持った人達が居るのだから、どんどん活用すればいいと思います。



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2011年8月30日 (火)

中小企業向け融資継続支援としての劣後ローン転換促進は支援になるか。

8/26日本経済新聞朝刊の記事に、「中小向け融資継続支援、金融庁指針見直し、長期ローンに転換促す」というのがありました。震災や円高で経営難に陥った中小企業を支援するのがその目的だそうです。

どんな仕組みかというと、記事によれば、企業向け貸出債権の劣後ローンへの転換を促進するために、検査指針を見直し、劣後ローン償還条件や金利設定などの明確な条件を設定するというもの。劣後ローンは貸出金に変わりありませんが、返済順位が他の融資(ローンという。住宅ローンだけがローンではありません。融資のことを英語でローンというのです)よりも後になる、つまり劣後するというものです。

貸出債権を劣後ローンにする事が、どうして借り手である中小企業にとって良いかというと、自己資本に準ずるものとして看做してくれるからです。どうしてそのように看做してくれると良いのかというと、企業の自己資本比率を改善するものになり、改善すると財務分析では、安定性が向上したと見られるからです。

その仕組みはこうです。例えば、企業の総資産が¥100、負債が¥80、自己資本が¥20であるとしましょう。

 

総資産=¥100

負債=¥80

自己資本=¥20

この場合の自己資本比率は¥20÷¥10020%です。ここで、負債は大雑把にいうと、銀行の貸出債権です。この負債のうち¥50が自己資本に代わった場合を考えてください。方法としては、第三者割当増資をして自己資本を¥50増やし、その資金で銀行の借入金を¥50返済するなどです。すると、

総資産=¥100

負債=¥30

自己資本=¥70

となり、自己資本比率は70%に大きく改善します。自己資本は最後まで株主に返す必要のないお金ですから(株主の有限責任)、返さなければならない借入が減ったということで、安定性が向上したと見られるのです。

劣後ローンは自己資本ではありませんので、最後まで返さなくても良いお金ではありませんが、他の借入金を返し終わった後で返せば良いお金なので自己資本に準ずるものとして、安定性向上に貢献します。

今回の支援策はこれを狙っているわけです。安定性が増すと、借り手としての信用力が増しますから、銀行から新規にお金を借りやすくなるというものです。

しかし、もっとよく深読みする必要があります。

お金を貸しやすくなるのは、新規の融資をする(かもしれない)銀行のことです。今までは安定性を欠いていたために融資を拒んでいた銀行が、改善したことで融資する気になるかもしれないからです。

でも、いままで持っていた貸出債権が突然劣後ローンに切り替わってしまった、既存の銀行はどうでしょう。通常の債権なら、他の債権者と同じように返済を受ける権利があったのに、劣後ローンに代わることで、他の債権者が全部返済を受けた後でしか返済してもらえない、場合によってはもう返済資金が残っていないかもしれません。すると、通常の貸出債権では貸倒引当金を10%積んでおけばよかったものを、50%くらい積まないといけなくなるかもしれません。これは大変なことです。

金融庁が検査指針を見直すといっても・・・・・かりに、「通常債権と同じように劣後ローンのリスク額も同じに看做すよ。」と言っても、劣後するという実態が変わるわけではありません。当然、既存の銀行はこれを嫌うでしょう。前回の亀井静香氏の「金融円滑化法」のように、仮に金融庁が銀行に無理強いすると、今回はいうことを聞くが、次回からは羹に懲りて、もっと審査を厳しくするでしょう。以前に当ブログに書いたように、銀行が中小企業に貸さなくなってしまったのは、この類の羹の繰り返しでした。

こんなことをしていると、結果として、既存の取引銀行が逃げ、新規の取引銀行が寄ってくるかもしれない、こないかもしれない・・・という状況に・・・つまり、かえって不安をかかえることになりはしませんか。

結論は、この支援策の効果は期待できないということです。

そもそも、融資は訳もなく継続するものではありません。お金と事業計画は対のもので、しっかりとした事業計画があって、実現可能性を説明できる納得性があれば、劣後ローンだの、継続などの手練手管をろうしなくても、ちゃんと銀行はお金を貸してくれるものです。安易に支援策にのるより、事業をしっかり見直してみましょう。

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2011年6月16日 (木)

日銀の成長支援貸出制度は銀行が不甲斐無い証拠

日銀が、昨年新たに導入した成長支援貸出制度の融資枠をさらに5,000億円増加することを決定したとの記事がありました。この企画そのものは大変結構なことだと思います。しかし、それをどうして日銀がやるのでしょうか。

日銀は金融政策を担当していますが、産業育成を担当している訳ではありません。育成すべき産業を見極め、その成長を支援すべきだと決めるのは国会の仕事で、その実施要領を企画するのは政府の仕事です。そして、実際に融資による支援が必要であるという段になってはじめて、日銀が必要な流動性を市中に供給するという仕事を担うわけです。それなのに、日銀が勝手に育成すべき成長産業を決めるのは権限を超えた行為であると思います。なぜ誰もそれを咎めないのか不思議でなりません。

それよりもなによりも、成長できそうだが今は資金が必要な優良企業を探し出して支援するのは市中銀行の仕事ではないでしょうか。それを怠っているから、見るに見かねた日銀が、「じゃあ、俺が・・・。」としゃしゃり出てきたということなのかもしれません。もっとも、市中銀行が「羹に懲りて膾を吹く」ように、信用リスクにあまりにも過敏になり過ぎて、ジャブジャブある流動性を国債運用にしか使えないようにしてしまったのは、竹中平蔵はじめ政府の責任によるところも大きいとは思いますので、そこのところは少し市中銀行に同情します。

それにしても、どうして、市中銀行は、上に書いたような本来の仕事を怠っているのでしょう。その理由は2つあると思います。以下に書きます。

1.  能力がなくなったから。

昔、銀行にはしっかりした審査部門というのがあって、取引先が持参する財務資料をよく分析し、収益力はどうか、資産や負債のバランスは安定しているか、効率はどうかなどといった事柄を自分の目で見極めて、最終的にその企業には借りたお金を返済する能力があるかどうかを判断する力がありました。

その財務資料が悪意によって取り繕うような内容になっていても、この数字とあの数字を見比べたり、素人には気づかない傾向分析や差異分析などをとおして、ときには巧みに仕込まれた粉飾など見抜いたものです。

昔は良かった、今は駄目だとノスタルジーに浸っている訳ではありません。事実現在では、そんな分析能力を失っているばかりか竹中平蔵に余計な貸倒引当金を大量に積み増しさせられて、自信も喪失しているのです。その原因もはっきりしています。それは、2つあります。

     ある大手銀行が始めた、スコアリング審査という手法です。

スコアリング審査とは、主として財務内容を分析する技法を計算の中に織り込んでそのアンケートに応えるように、そこに記入していくと最後にいつの間にか融資の可否が審査されるという魔法の紙です。

主として、小口融資に使われますが、融資係りは高度な分析手法を知らなくても審査できるので、勉強しなくなりました。

     もうひとつは、リスクを右から左に流す金融手法が流行ったこと。

どちらかというと金融全体に言えることですが、証券化商品などのように、リスクのある与信素材を集めて、ランク分けし、ランク毎に小分けした与信リスクを証券として販売することで、その証券を買う投資家とその資金を必要としている資金需要家とを、ろくに審査もせずに橋渡しする方法がいろんな形で流行り、普及しました。

リスクは投資家が自己責任でとってくれるので自分でリスクをとる必要のない金融機関はろくに審査もしません。するとしても、リスクを分類するだけです。

以上により、銀行はすっかり審査分析する能力をなくしてしまいました。

2.  優良企業を評価する方法が変わったから。

上に書いた審査では、企業の全部を評価することはできません。何故なら、従来の審査は主として財務資料を基にしており、その財務資料は現在と過去の記録でしかないからです。融資先は、その資金を活用して事業を起こしたり、進めたりしながら利益を得、その利益の中から返済していくわけですから、過去や現在より、将来の話が中心になります。

だから、過去と現在を説明するだけの財務資料をいくら分析しても、その融資先がどのように資金を活用するのか、活用する事業の実現可能性はどうなのかなどわかるはずもないのです。

もちろん、過去と現在の傾向値から将来を予測する方法はあります。しかし、それは過去の延長線上をたどっていく作業に過ぎません。これから起こそうとする事業が延長線上にない場合はその分析はなんの役にも立ちません。

もっというと、冒頭の日銀の成長産業向け融資ということでは、それらの事業は過去の延長線上にないケースがほとんどであるはずです。

では、その場合は何を分析して評価すれば良いのでしょうか。それは、その融資先がもっている知的資産です。

知的資産の中には、事業のアイディアやそれを担う力をもった人材や、組織として全員が一体となってその事業に取り組む組織力や、それを支える周囲の関係者などがあります。それらは貸借対照表や損益計算書やキャッシュフロー計算書などでは表現できないものばかりです。

そして、成長の可能性は、今貸借対照表に載っている資産より、これらの知的資産に秘められているケースが多いのです。

もちろん、それらの高価な知的資産があれば、それは年月を経て結果として財務諸表に表れるはずだという理屈も成り立ちます。しかし、結果としての財務諸表を分析するたけでは、十分とは言えません。併せて、そういう結果を生み出す、企業の「推進力」とも言うべき知的資産もそれ以上に分析する必要があります。

優良企業を見出すための企業の評価の方法が従来の財務分析を中心とするする方法から、財務分析に加えて、これらの知的資産を評価する方法に変わってきたのです。しかし残念ながら、銀行はその手法を知りません。

昔の銀行はお金を貸したくても、一方の預かる預金の量が限られていたので、あまり貸すことができませんでした。今は、幸せにもジャブジャブの資金があるのに、それを貸さずにせっせと国債を買っている。もったいないことです。

早く、財務諸表を分析する能力を取り戻し、企業の隠れた力である、知的資産を評価するノウハウを身につけて、正しく成長企業を見出し、これらを支援してほしいものです。

自分の本来の仕事を日銀に奪われて何も言えないとはあまりにも不甲斐無い。

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2010年6月 5日 (土)

どうして銀行は中小企業向にお金を貸してくれないのか

日経新聞によれば、日本の銀行の中小企業向け融資は減少しているそうです。

記事によれば、減少した原因として、景気回復が遅いので設備投資などの資金需要がないこと、中小企業向け融資は焦げ付くリスクが高いと見ている銀行が慎重になっていることのふたつを揚げています。

もともと資金需要がないなら、お金を借りる必要がないから、銀行が慎重になっているか否かは問題ではありません。しかし二つ目の原因については、ちょっと気になります。それはろくに十分な審査をせずに、簡単に借入の申し出を断っている可能性があるからです。そこをもう少し詳しく見るために、銀行の中小企業向け融資の取り扱い方を見てみましょう。

大手銀行では、金額の小さい中小企業向け融資は、効率を高めるため、機械的に審査するスコアリングシートを使った方法に切り替わってきています。全部とは言いませんが、結構多くの案件はこの方法で行われていると思われます。

大口の融資は一件ごとに丁寧に審査しても採算がとれるが、小額案件はそうはいきません。次から次へとてきぱきと審査をこなさないと、審査のための人件費がかかってしまうのですぐ採算を割ってしまいます。例えば利鞘が0.5%で、10億円の融資なら一件で年間5百万円もうかりますが、中小企業向けの1千万円程度の融資では、5万円しか儲かりません。利鞘が同じなら、審査には10億円の案件の100分の1の時間しかかけられないのです。

スコアリングシートによる方法とは、財務の内容などの決められた審査項目を手順に従って次々と機械的に判定していき、その総合得点が合格ラインに達しているか否かで貸す貸さないを判断し、速ければ1日で審査を終えて申込人に結果をお知らせできるものです。ちょっと教えれば誰にでもできるので人件費も安い。

この方法が導入された当初は、「5千万円以下の融資の申し込みに対しては、24時間以内に審査結果をお知らせすることができます。」というPR文句でした。速けりゃいいってもんじゃありません。速いサービスを隠れ蓑にして、銀行は丁寧な審査を避けてきたのです。いや善意に解釈すれば、サービスの効率化を図って、中小企業向け融資を増やし、お金がちゃんと回るように工夫したのです。

しかし、このスコアリングシートを使った審査が、当初の導入目的に反して、逆に銀行の中小企業向け融資を不活発にしていると、私は思います。なぜか、それは、機械的な審査によって本当にお金が必要な中小企業にお金が回らなくなってしまったからです。

その仕組みはこうです。スコアリングでの判定項目はどうしても数字で具体的に表現できる項目に偏りがちです。例えば財務内容とか、キャッシュフローの状況など。それらは主として、現在の収益力とか安定性とか支払い能力とかを判定するのに役立ちます。しかし、この項目での合計得点と借入必要度合いは反比例しますよね。この得点が高いほど、収益性、安定性、支払い能力が高くお金を借りる必要がないからです。

ある種の設備投資を除いて、資金需要が旺盛な企業はいつもこの得点が低いはずです。だから、お金を借りたい人は、銀行に行ってもスコアが合格点に達しないので融資をうけられず、逆に銀行がお金を貸したい人は、借りる必要のない人なので銀行には行かない。結局、この方法では、銀行と借り手の需要のミスマッチは解決できず、中小企業向け融資がどんどん減少する。仕組み上当然のことと言えるのではないでしょうか。これが「どうして銀行は中小企業にお金を貸してくれないのか」の理由です。

銀行も導入当初に、このような矛盾をある程度想定していたと思います。だから、財務指標だけではなく、定性面の審査項目をとりまぜてその辺のバランスをとろうとしたでしょう。たとえば、経営者の資質や業界動向や環境分析などです。しかし、一番大切なのは、資金をどのように使うのか、その使い方は正しいか、ちゃんと投下したお金以上の果実が得られるのか、それを実現する企業の組織力やマネジメント力はあるかなどをしっかり見極めることです。これがあらゆる融資に共通する審査の要諦です。

でも残念なことに、この項目はスコアリングで判定できません。この辺の矛盾がどうしても解消しないので、銀行は相当悩んでいると思います。つまり、小額融資は審査を効率よくしなければならない。しかし、効率よくすると真の審査ができない。

日本の企業の大半は中小企業です。中小企業に生きるお金が回って初めて日本経済も本当の回復の姿を見せると思います。銀行は、特に大手銀行は、この事を銘記し、効率より1つ1つの融資案件の目的と意義にもっと注意を払ってほしいものです。

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2010年5月 8日 (土)

銀行からお金を借りる。資金使途とは?

銀行に行って、「資金繰りに困っているからお金を貸してください。」と言っても、貸してくれませんよね。貸してくれと頼まれても、困っていると言われれば、ちょっと考え込んでしまう。貸したお金が返ってこない危険性が高いと思ってしまうからです。銀行はお金のない人にお金を貸さない・・・とはよく言ったものです。でもお金を借りたいときはお金がないとき。両者はいつまでたっても交わることなく、銀行業なんて成り立ちえない。

じゃあ、銀行はお金のある人に貸しているかというと、借りる人が銀行に(利息を)寄付したいと考えているかと税金対策以外には、そんなことありえません。だから、基本的には、銀行が貸す相手は、資金繰りに困っている人です。

でも、ただ困っているでは貸してくれない。困っているの一点張りの人には、「はいはいわかりました。ではこれをどうぞ。」と言って、信用保証協会保証付き融資とか、担保を要求する融資とかを提案するのが関の山。

もっとも、困っているときは信用保証も担保も目いっぱい使っていて余力ないのが普通ですし、これは銀行がお金を貸しているとは言えません。すぐ、担保あるか?という話になってしまう場合はこんな場合で、本当の融資とはそんなもんじゃありません。欧米の銀行の融資姿勢を見てごらんなさい。と言っても欧米の銀行の在日支店は日本の銀行と同じだからだめですよ。

では、どうするかというと、「困っている」中身をきちんと説明することです。それはお金の使い道というわけで、資金使途と言われます。借入人は、財務諸表を見せて、これで貸してくれるのかくれないのかどっちだ、と銀行に迫りますが、財務内容が良ければ貸すというもんでもない。審査で銀行が一番気にするのは資金使途なのです。

例えば、販売先が決まっている商品の仕入れ代金を今払わなければならないがお金がない場合は、これも資金繰りに困っている状況ですが、困っているの一点張りではなく、話がこのように具体的にわかれば、前に進むことができます。

どう進むかと言うと・・・。仕入れ代金支払資金を借りても、販売代金を受け取ったら返済できる。でも、銀行は訊いてくるでしょう。「本当に販売先が決まっているんですか。」と。

その場合は、販売先との契約書の原本を見せて説明すればいい。銀行はわかりましたと一旦納得して、「でもそのお金を受け取ったら貴方はそれを別な事に使ってしまうのではないでしょうか。」と、さらにたたみかけてくるでしょう。

その場合は、「そんな事はありません。なんなら、銀行が管理できる別口座を設定してそこに振り込む契約を作りましょうか。」と言えばいい。銀行は、「ではその契約書を締結して原本を見せてください。」と言い、見せれば納得するでしょう。

でもさらに、「その商品が納入途上で事故にあったらどうしますか。」と訊いてくる。「大丈夫です。当然保険がかかています。保険証券はこのとおりです。」と。

ここまでくれば、「困っているから・・・」状態から比べて、相当リスクが軽く、十分プロパー融資の検討の範囲に入ります。だから、担保がないからとあきらめないで銀行に相談してみましょう、銀行も捨てたもんじゃないのです。

ここに書いた例は短期の運転資金ですが、では新規事業資金などはどうか。それはまた別の機会に。

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2010年5月 4日 (火)

リーマンショックの原因の原因

リーマンショックの根本的な原因は、金融機関がお金の使い道に焦点を当ててお金を貸すことをやめてしまったから。

昔、銀行の融資はもっと健全でした。お金を貸すということは、それなりにリスクを伴うことなので、銀行員はそのリスクを吟味して判断するための知識や知恵を身につけようとたゆまない努力を重ねてきました。だから多くの銀行員は、貸したお金が返ってくるかというリスク判断に結構自信をもっていました。

ここで、貸したお金が返ってくるかというリスク判断は、単に借入人に現状の姿で観た返済能力があるかどうかということではなく、貸したお金が借入人の意図に沿って有効に使われ、そのお金が生きて、将来返済資金を含む果実が得られるかどうかという点に重きがおかれます。

その為には、貸出先の経営者や企画担当者などから、お金の使い道をよく聞き、それがどんな計画で、実現可能性は十分かなど分析するのです。融資審査担当者はなにも財務諸表だけ分析しているわけではありません。

それは、社債などでも同じです。

社債を発行するときは、目論見書をつくります。目論見書には集めたお金をどのように生かすのかという、文字通り目論見が書かれていて、それで投資を促す。もちろん、証券会社はその目論見が正しく実現可能で意義のある事業かどうかを見極めて納得しないと引受しません。

金融とは、そのようなものであったはずです。

ところが、最近はお金が生きるかどうかという事業の中身より、単に借入人や発行者に、現状の姿で観た返済能力があるかどうかということだけに着目してそれを数値化し、統計学の手法を駆使して、切り刻み、或いは加工し、或いは組み合わせるなど、当初の姿をとどめない金融が幅をきかせるようになりました。

そうなるともう、投資家や資金の貸し手にはもともとのお金を生かす事業や目論見など見えません。借入人は、返済する為に借りるのではなく、お金を使って何かを生み出す為に借りるのです。

整理すると、問題は2つあります。

ひとつは、数値化できるものが現状の借入人の状況だけだということ。昔、銀行員が持っていた、お金を生かして果実を生む事業に有効に使われるのかどうかという視点がここから欠落しています。統計学は過去データを帰納法的に分析するものであり、財務分析は現状の財務の状態が見えるにすぎません。それに対して、お金が生きるかどうかという問いかけは、人の頭で考える以外に正答を得る方法がない。

もうひとつは、切り刻んでいる間に、元の姿が見えなくなるということです。元の姿とは、お金を生かす方法のことです。数学を駆使して加工した金融商品を創り出す過程で、一番大切なそのことが見えなくなっています。

そんな金融手法が世界中に広がり、お金はなんのために必要なのかを忘れてしまった人たちが、それにとびついてリーマンショクが起こりました。

そんな中でも、本来の商業銀行に立ち返って、お金を生かすための融資機会を探している銀行支店長も多いと思います。中小企業は、そんな支店長のとこへお金の相談をしに行くべきです。その方法はまた別の機会に。

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2010年4月29日 (木)

SECによるゴールドマン・サックス提訴は妥当ではない。

米証券取引委員会がゴールドマン・サックスを提訴したけど、その内容があまり伝わってきません。所謂リーマンショックの元凶が、同証券会社のような行為にあったのだとすれば、これは憎いので、一体どんな罪があったのか、そしてそれは今後このような金融危機が起こらないようにするための再防止策のヒントのようなものがそこにあるのかと、ちょっと興味があります。

4月26日の日経には、英紙フィナンシャル・タイムズの報道を引用して、ゴールドマン・サックスは、ロイズ・バンク・グループの資金調達を担当した際、自らも債権を購入していたとし、このことが罪であるように伝えていました。

しかし、本当にそれは罪なのでしょうか。今回の提訴はこのような内容を糾弾しようとしているのでしょうか。

証券会社は、資金調達を支援するが投資も支援し、その両方を同時に見るから、調達と投資の橋渡しができるのだと思います。記事では、ゴールドマン・サックスが、「引受部門と投資部門を分けている」と弁解しているようなことも書かれていますが、内部統制上そうすべきとのルールがあるのならそのルールも正しいとは思えません。

そもそも、本件では自らも投資したことで、調達の条件がロイズに不利になったことを責めていますが、リーマンショックは投資家の立場にたたずに高リスク商品を売りさばいていたことが原因とされています(それは別に議論が必要だが)。その意味では、自分も投資することで、投資家の立場に立つことができるのだから、むしろ良いことではないかなと思います。

だから、証券会社を規制するとすれば、「資金調達を担当するなら、自らもその発行証券の10%以上を最終償還期限まで保有しなければならない。」なんてルールが、ひょっとしたらあってもいい。

それから、商業銀行がシンジケート・ローン(複数銀行が協調して同じ貸出先に融資する仕組み)を組むとき、大抵の場合、自分でもお金を出します。むしろそうしないと参加した銀行から疑いの目で見られる。金を出さないということはリスクをとらないということなので、その融資は危ないんじゃないかとみられる訳です。商業銀行と証券会社は手段も機能も異なりますが、切り口は同じです。

投資家にとって良い投資であれば、それは調達者(融資の場合は借入人)にとっても良い調達であるはず。なぜなら、そのお金が正しい方法で有効に活用され将来果実を生むなら、調達者も投資家も幸せになれるからです。そのためには、調達側と投資側の両方の立場を理解しながら仕組みをまとめるはず。だから、ゴールドマン・サックスのこのことだけを指して罪だというのはおかしい。

ただ、橋渡し機能としての金融は、その距離があまり遠くなってしまうと、橋渡しした本人もわからなくなってしまう。実はそこが問題であって、リーマンショックの本質はそこにあります。これはまた機会を改めて・・・。

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